放射線診断科部 核医学技術課について
当院での核医学検査の歴史は古く、そのルーツは1964年にまで遡ります。病院全面改築に先行した2006年春の東棟完成時にPET・CTを導入、クリニカルPETセンターとして新たなスタートを切り、さらに2011年7月には2台目のPET・CTを増設しました。年間検査件数はPET検査が約1,400件、核医学検査は約1,300件です。
PET検査は、全身の悪性腫瘍の発見および治療後の効果判定・再発有無の検索などに非常に有用な検査であることはよく知られています。地域がん診療連携拠点病院の指定を受けた当院では、治療開始時の病期診断に積極的に利用しています。絶食が必要ではありますが、微量の放射能を持つブドウ糖を一回注射するだけですから、身体に優しい検査といわれています。このような特徴から、健康管理センターでは疾患を早期発見するために、PET検査を健診メニューに採用しており、ご利用いただいています。また地域連携提携病院の紹介患者さんの検査依頼にも対応し、実施しています。
核医学検査は、アイソトープ検査とも呼ばれ昔から世界中で行われています。CTやMRよりも歴史は古いのです。特に最近は装置の性能も格段に向上し、病変部位の状態や疾患の程度を定量的に知ることができるので、認知症や脳血管障害および心臓疾患などの成人病の診断に利用されます。当院でも脳から全身の骨まで各部位の検査を実施しています。またPET検査と同様に、ほとんどの検査が一回の注射で実施できるので負担が軽い、という利点があります。
使用検査機器
PET・CT 2台 | Discovery 600M (GE製) | Discovery ST (GE製) |
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SPECT・CT 2台 | Infinia Hawkeye (GE製) | Symbia Intevo(SIEMENS製) |