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詳細な診療情報

産婦人科

母体・胎児部門

 重症の妊産褥婦の患者さんを収容治療する施設として平成10年に国より全国で12番目に指定を受けた総合周産期母子医療センター母体胎児集中治療管理室 MFICU9床(写真2)、西棟6階A(産科センター)36床、及び陣痛-分娩室より構成され、水野産科部長を中心に運営されています。
 現在では、切迫早産、多胎、重症妊娠高血圧腎症、胎児疾患、産褥母体救急など年間約300件の患者さんが愛知県内外より母体搬送され、母体・胎児医療の愛知県の中心的役割を果たしています。

 このようなリスクの高い妊産褥婦の患者さんの加療に携わる一方で、多くの正常妊娠の患者さんに安全、安心そして自然な分娩を提供できる体制も整えています。助産師数は88名(写真3)で、バースセンターでは毎日助産師外来を設けています。

→ 助産師外来(バースセンター)
→ 妊娠と薬外来について(PDF)
→ お産に関するQ&A
→ 愛知県の周産期医療の現状と問題点(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成27年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成26年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成25年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成24年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成23年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成22年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成21年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成20年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成19年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成18年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成17年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成16年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成15年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成14年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成13年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成12年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成11年度総括(業績集)(PDF)
→ 総合周産期母子医療センター 平成10年度総括(業績集)(PDF)

婦人科腫瘍部門

 水野公雄総合周産期医療センター長兼第一産婦人科部長を中心に、西棟12階B(女性センター)33床、化学療法センター東5階病棟11床より構成され、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌などの婦人科悪性腫瘍の患者さんの治療を積極的に行っているほか、子宮筋腫などの良性疾患の治療にも力を注いでいます。婦人科悪性腫瘍の手術は年間約100件あり、系統的リンパ節廓清術を含む根治手術の完遂を目指していますが、悪性腫瘍が進行した患者さんも多く、抗癌剤化学療法、放射線治療を含めた集学的治療を行い、再発後の長期生存(「癌と共に生きる」)にも積極的に取り組んでいます。また、子宮頸癌の原因とされるヒトパピローマウイルス(HPV)の型判定の検査も行っています。

ヒトパピローマウィルス(HPV)と子宮頚がん

 近年、子宮頚がんの原因がヒトパピローマウィルス(HPV)であることが明らかになってきました。このウィルスは性交渉によって感染し、その感染頻度は高いものの、大多数は自然に治癒し、ウィルスは消失していきます。しかし、中にはウィルスが消失せずに持続的に感染するものがあり、さらにいろいろな要因が関わることによって発がんにいたると考えられています。

 一般に、このウィルスの持続感染により子宮頚部異形成(軽度、中等度、高度の3段階に分けます)という前がん状態を経て、子宮頚がんになっていくと考えられます。健常女性におけるHPVの感染頻度は概ね5~10%程度と思われますが、子宮頚部異形成や頚がんの女性においてはウィルスの検出率は高く、子宮頚がんの95%以上においてHPVが発がんに関与しているとされています。しかしながら、子宮頚部異形成であっても将来がん化する可能性はそれほど高くなく、自然にウィルスが消失し治癒していく例も多いと考えられています。

 HPVには100種類以上の型があり、発がん性の高い高リスク群(16、18、31、33、51、52、56、58型など)と発がん性の低い低リスク群(6、11型など)に分けられます。どの型のウィルスに感染しているかは、PCR法という方法により子宮頚部から採取した細胞のDNAを調べれば分かります。子宮頚部の細胞は、従来から広く行われてきた子宮がん検診の細胞診と同時に痛みを伴うことなく採取できます。当院では、2007年より子宮頚部異形成や子宮頚がんの患者さんを中心にHPVの高リスク群のPCR法による型検査を開始しました。

 子宮頚部異形成、子宮頚がんでは、通常子宮頚部高度異形成以上の病変が発見されると、治療の対象となりますが、たとえ高リスク群のHPVが検出されたとしても、その治療方針が変わるわけではありません。HPV感染は先に述べたように、自然消失することも多いため、高リスク群が検出されたからといって、軽い病変であるのに手術で切除したりする必要はありません。子宮頚部異形成の経過は子宮頚部の細胞診、組織診、コルポスコピーなどの検査によって追跡されます。ウィルス型診断の結果は以後の子宮がん検査の追跡間隔などの決定などに役立てていき、必要な検査がより適切な時期に行われることにより、患者さんの負担が少なくなるように配慮していきます。当院では経過観察、治療は従来通りの方針で行っています。

→症例数・治療成績の詳細はここをクリック

生殖内分泌・内視鏡部門

 生殖内分泌・内視鏡部門は、安藤智子第二産婦人科部長を中心に、体外受精-胚移植を中心とした生殖医療と婦人科内視鏡手術(腹腔鏡・子宮鏡)に積極的に取り組んでいます。  

当院での不妊治療の特徴

1.一般検査から体外受精、顕微授精等の高度治療まで可能

 当院では、できる限り自然に近い形での妊娠を試みると同時に、難治例には時期を逸することなく、体外受精を行っています。

当院での生殖医療の特徴

・体外受精に関連する技術である、顕微授精、受精卵凍結保存、精子凍結保存、胚盤胞移植、assisted hatchingなどを行っています。
・悪性腫瘍などの治療を予定している未婚女性に対する未受精卵子凍結保存を行っています(主治医の紹介状が必要です)。
・熟練した医師、培養士、不妊カウンセラー(助産師)がいます。
・不妊治療の助成金申請が可能です。
・多胎妊娠(双子以上の妊娠)を避けるため、年齢に関わらず、基本的には単一胚移植を行っています。
・ 個別の排卵誘発法を考慮します(オーダーメイド治療)。
 当院での体外受精開始以降8年半の妊娠率は、新鮮胚移植あたり20%、融解胚移植あたり32%です。  

2.内視鏡手術を含めた手術治療が可能

 いわゆる体外受精専門クリニックと異なり、手術(卵管癒着、子宮内膜症など)により自然妊娠の確率を高める努力をおこなっています。また、子宮筋腫核出術や、卵管水腫摘出などは、体外受精での妊娠率を高める効果も認められています。  

3.総合周産期母子医療センターとの連携が可能

4.他科との連携が可能

 合併症をお持ちの方、周産期リスクの高い方にも対応が可能です。

当科における内視鏡手術

 当院では平成17年度より内視鏡手術を本格的に導入しました。現在年間腹腔鏡手術140件、子宮鏡手術約30件程度を行っています(予約は4ヶ月待ちになります)。

1.腹腔鏡手術

お臍から直径5mmという細いカメラを挿入、他に2~3ヶ所の小さな穴をあけて手術を行います。場合によって2~4cm程度に傷を広げることもあります。
 傷が小さくて目立たないだけでなく、術後の回復が早い、癒着が少ないなどのメリットがあります。当院では術後3日目を退院の目安としています。

〈対象〉
 1)卵巣嚢腫(のうしゅ)
 2)子宮内膜症
 3)子宮外妊娠
 4)子宮筋腫(核出術および子宮全摘出術)
 5)卵管癒着、卵管水腫 など

*悪性の疑いが強い場合など、適応にならない場合があります。

*開腹術に比べて、特殊な技術や道具が必要であり、合併症の頻度が高くなります。

*途中で開腹術に変更されることがあります。(当院では約1%)

2.子宮鏡手術

 膣から子宮内に細いカメラを挿入し、通電しながら、病変を切除してきます。
 手術の翌日に退院が可能です。

〈対象〉
 1)子宮粘膜下筋腫
 2)子宮内膜ポリープ
 3)子宮中隔、子宮内腔癒着症候群など
 4)過多月経  

*病変の位置や大きさによって、適応にならない場合があります。

*子宮穿孔、術後の子宮内癒着などの合併症があります。

*マイクロ波を用いた子宮内膜焼却術も行うことができます。

→ 産婦人科の概要