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詳細な診療情報 いろいろな検査について

食道生理機能検査

 胃食道逆流症はGERD「ガード」と呼ばれていますが、胃内容物が食道に逆流し、胸やけ・呑酸(どんさん)・のどの痛みなどの症状をきたす病気です。当院では以下の方法で患者さん一人ひとりのGERDの診断・治療に取り組んでいます。

① 内視鏡検査

胃内容物の食道への逆流によって食道に生じた、炎症やびらん(ただれ)を眼で確認します。

胃食道逆流症の内視鏡検査写真

②24時間pH・ビリルビンモニタリング検査

食道内に逆流する内容物の性質を調べます。
センサーのついた細いチューブを2本、鼻の穴から食道の中に挿入し、酸・胆汁の逆流の程度を調べます。

検査データを記録するための携帯型の機械を肩からさげて、24時間、いつもとできるだけ変わらない生活をしていただきます。入浴はできません。

24時間pHモニタリング検査結果

縦軸はpH、横軸は時間を示します。
この記録は夜中(23時~3時)に食道に酸逆流があったことを示しています。

24時間ビリルビンモニタリング検査結果

縦軸はビリルビン吸光度、横軸は時間を示します。
吸光度0.14以上が胆汁逆流を示します。この記録は夜中から早朝にかけて(0時~7時)食道に胆汁逆流があったことを示しています。

③ 食道内圧検査

検査専用の直径4mmのやわらかい管を鼻から食道に入れて、食道の圧を測り、食道の運動機能を評価します。

下部食道括約筋圧の評価

食道と胃のつなぎめには、胃内容物の逆流を防止するために括約筋という筋肉があり、その部分は圧が高くなっています。この圧の高さ・長さを測って下部食道括約筋の機能をみます。

下部食道括約筋圧の低下や弛緩により胃内容物の逆流がおこります。

食道蠕動(ぜんどう)運動の評価

食道に食べ物が入ってきたとき食道は収縮し、それが上から下に伝わって食物は胃へ送られます。寝ていても食事が摂れるのはこのためです。この収縮の伝わりを食道内圧を測定することで評価します。

 食道アカラシアでは、食道体部に蠕動性収縮を認めず低い同期性収縮を示すことが多く、下部食道括約筋の弛緩を認めません。
 食道内圧測定は食道アカラシアだけでなく、食道機能の異常をもたらすいろいろな病気の診断に役立ちます。「嚥下困難」、「食事が通りにくい」、「食べられない」という症状があるとき、食道のどの部分に異常があるかを食道内圧検査で評価できます。これは適切な治療に役立ちます。