医療関係者へ

地域がん診療連携拠点病院

小児医療センター 血液腫瘍科

 小児血液腫瘍科においては、1984年の小児医療センター開設以来、急性白血病や神経芽腫を代表とする固型腫瘍などの血液腫瘍性疾患および再生不良性貧血等の非腫瘍性疾患を中心に診療を継続しています。2病棟4階(主に未就学児)と東病棟8階(主に就学児以上の年齢を対象)の二つの病棟を拠点として、一日平均25-35人の患者さんの入院診療にあたっています。スタッフは、加藤剛二部長、吉田奈央医師の2名とローテーターの医師により構成されています。

造血細胞移植

 造血細胞移植は、当小児医療センターのひとつの柱となる治療方法です。難治性白血病に対して、HLA一致の血縁からや骨髄バンク、臍帯血バンクを利用して同種造血幹細胞移植を行っています。また、神経芽細胞腫や脳腫瘍などの固形腫瘍に対しては、自家末梢血幹細胞移植を行うこともあります。
 小児に対する造血細胞移植は、日本で年間およそ400症例であり、これは全体の20%を占めています。しかし、少子化や化学療法の進歩に伴う移植対象症例の減少から、小児の移植件数は2001年以降減少しているのが事実です。当院では、過去20年間に500例を超える造血細胞移植を施行してきており、小児科領域では国内で2番目に多い症例数となっています。1995年以降全体の移植件数は減少していますが、非寛解期移植やミスマッチ移植など、いわゆるハイリスクの造血細胞移植の割合が増加しています。
 腫瘍性疾患のみならず、非腫瘍性疾患に対しても造血細胞移植が行われています。非腫瘍性血液疾患の代表的疾患である再生不良性貧血は、免疫抑制療法や同種造血幹細胞移植によって90%以上の長期生存率が小児では得られています。また、ムコ多糖症の一部や副腎白質ジストロフィー症等の先天性代謝異常症に対しても、造血細胞移植後に病状の改善や進行の停止が得られる場合もあります。