医療関係者へ

地域がん診療連携拠点病院

胃がんについて

第二消化器科部長兼総合診療科部長 山口丈夫

 2003年の日本における死者数は49,535人(男32,142人、女17,393人)で、男性では肺癌に次いで第2位、女性では大腸癌に次いで第2位でした。

 内視鏡的切除により根治が期待できる早期胃癌に対して積極的な内視鏡的切除を行っています。切除方法は病態により最善な方法を選択していますが、3cm以上の大きな病変でも一括での切除を可能にした最新の切除法「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」を導入し、切除成績の向上を図っています。昨年(2007年)は34例を行いました。内視鏡切除後の出血や穿孔などが原因で緊急手術となった症例はなく、治療の安全性に充分に注意を払っています。

 他臓器への転移を認め、外科的切除が不能な進行胃癌に対しては、抗癌剤(S-1、CDDP、タキサン、CPT-11などを単剤あるいは多剤併用)を用いた全身化学療法を行っています。患者さま個々の病態に応じた治療法の選択を行っています。

ガイドライン

癌治療ガイドライン2004年4月改訂〔第2版〕編集/日本胃癌学会

3cmの早期胃癌(隆起型) 内視鏡的粘膜下層剥離術による一括切除後 早期胃癌の切除標本
3cmの早期胃癌(隆起型) 内視鏡的粘膜下層剥離術による
一括切除後
早期胃癌の切除標本

大腸がんについて

 大腸癌は胃癌を追い越し肺癌についで2番目に多くなっています。

 内視鏡的切除により根治が期待できる早期大腸癌に対して積極的な内視鏡的切除を行っています。主に一泊の短期入院にて内視鏡切除を行っており、3cm以上の大きな病変に対しても積極的に内視鏡切除を行っています。昨年(2007年)は50例の早期がん病変を内視鏡切除し、最近では一部の症例に対して粘膜下層剥離術(ESD)を導入しています。内視鏡切除後の出血や穿孔などが原因で緊急手術となった症例はなく、治療の安全性に充分に注意を払っています。

 肺、肝臓や多くのリンパ節に転移を有する症例などに対しては、全身化学療法(FOLFOX、FOLFIRI、IFL、5-FU/l-LV、UFT/LVなど)を行っています。大腸がんの化学療法も近年進歩し、標準的治療が確立されつつあります。

ガイドライン

大腸癌治療ガイドライン―2005年版 編集/大腸癌研究会